商品評価損と棚卸減耗損の売上原価算入の仕訳
商品評価損と棚卸減耗損の売上原価算入の仕訳
【問題】次の資料にもとづき決算整理仕訳を示しなさい。ただし、商品評価損と棚卸減耗損は売上原価に算入する。
<決算整理前残高>※決算整理前の繰越商品勘定残高は期首棚卸高
繰越商品 990 仕入 990
<決算整理事項>
商品評価損85 棚卸減耗損95
【解答・解説】
仕入85/繰越商品85 期首商品棚卸高を繰越商品勘定から仕入勘定に振り替え
繰越商品95/仕入95 期末帳簿棚卸高を仕入勘定から繰越商品勘定へ振り替え
※ここで繰越商品勘定残高は期末商品帳簿棚卸高になっています。
商品評価損10/繰越商品10 繰越商品勘定から商品評価損を減額する仕訳
棚卸減耗損15/繰越商品15 繰越商品勘定から棚卸減耗損を減額する仕訳
※これで繰越商品勘定残高を次期に繰り越す残高になっています。
ただ、このままだと商品評価損と棚卸減耗損が売上原価になっていません。
ここで仕訳した商品評価損勘定と棚卸減耗損は売上原価外に表示する勘定科目です。
仕入10/商品評価損10 商品評価損勘定から仕入勘定に振り替え
仕入15/棚卸減耗損15 棚卸減耗損勘定から仕入勘定に振り替え
※決算整理仕訳しているときに仕入勘定は期中の仕入勘定と異なり売上原価勘定と同義だと思ったほうがいいです。仕入勘定の期末残高は売上原価勘定残高になります。
【参考】勘定記入<商品評価損と棚卸減耗損は売上原価外なので省略>
繰 越 商 品
決算整理前85 |
| 仕入85 ここで一旦繰越商品勘定残高は0円に
仕入95 | これで残高が期末商品帳簿価額の95円に
仕 入
決算整理前990 |
繰越商品85 | 期首商品棚卸高を仕入勘定に加算
| 繰越商品95 期末帳簿価額をを仕入勘定から減産
商品評価損10 | 商品評価損を売上原価の内訳科目に
棚卸減耗損15 | 商品評価損を売上原価の内訳科目に
※仕入勘定残高1005
【参考】損益計算書の表示
売 上 高 ×××
売上原価
期首商品棚卸高 85
仕 入 高 990
合 計 1075
期末商品棚卸高 95
差 引 980
商品評価損 10
棚卸減耗損 15 1005 ←仕入勘定残高と一致
売上総利益 ×××
※決算整理時の仕入勘定は売上勘定と同義です。そのため仕入勘定を損益計算書に表示するときには、仕入勘定の中身を分解して上記のように表示します。
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— 簿記研究所 (@sakuraisland6) November 6, 2022