【第16問】 営業循環過程とは(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】正常営業循環基準とは、正常な営業取引過程にある資産・負債を流動資産・流動負債とする基準で1年基準より優先適用されます。では純粋に主たる営業目的遂行のための預金に付された利息(受取利息)は正常営業循環に含まれるか、次の記述のうち正しいのはどれか?

<営業循環の理解を問う>

1.正常な営業循環過程にはないものの含むこととされる

2.正常な営業循環過程にはないので含まれない

3.営業目的を遂行する営業循環過程にあるので含まれる

4.営業目的を遂行する営業循環過程にないので含まれない

 

【解答・解説】正常営業循環基準でいう営業循環とは、小売業であれば商品の仕入販売活動を、製造業であれば製造販売活動のそのものを指す。したがって、預金によって収益(ここでは受取利息)を得ることは企業の営業目的(営業循環過程)にはない。よって『営業目的を遂行する営業循環過程にないので含まれない』が正解。

 

【補足】簿記でいう営業循環はかなり範囲が狭く、例えば小売店で店舗建物を購入するとか、配送用トラックを購入するといった営業と密接にかかわているような簿記上の取引であっても営業循環には含まれません。したがって営業循環に何が含まれないのかと捉えるより、何が含まれるのかを理解することをおすすめします。