当座比率の問題と解答
当座比率は本当に100%以上で安全といえるでしょうか?
当座比率が安全といえる比率は執筆者によって違う
先に解答からさせていただいて、その後、解説していきます。まず解答に先立って前提条件、つまり問題文の確認からしていきます。
当座比率の安全性については、解説する方(書籍やwebサイトなど)で、80%以上という方もあれば、90%以上という方もあり、あるいは今回のように100%以上という方もいらっしゃいますが、今回の問題文ではまず100%以上が安全の基準との前提条件になっています。
答えは?
問題文を踏まえて、解答は 「大丈夫とは限らない」になります。
何故そうなるのか?
まず問題文では「100%以上で安全といえるでしょうか?」と聞いています。
解答の選択肢は、 「大丈夫(問題ない)」と「大丈夫ではない」 ではなくて 「大丈夫(問題ない)」と「大丈夫とは限らない」 となっています。
ある決算期(当期)の当座比率が100%であった場合、その前後(過去と将来)がどうだったのか、どうなるのかの問題があります。例えば
<資料1>
前々期 80%
前期 90%
当期 100%
次期(予想)110%
この変遷であれば当期の100%は問題ないと考えられます
しかし、次の資料2のような変遷であれば、“問題になる可能性”があります。つまり大丈夫とは言い切れないことになります。
<資料2>
前々期 120%
前期 110%
当期 100%
次期(予想)90%
もちろん90%が即問題だと言っているわけではないです。解答文にある「大丈夫とは限らない」とは、“問題になる可能性がある”ことも含まれていますので、「大丈夫(問題ない)」ではないことになります。この問題での安全基準は、100%以上が前提条件となっています。
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— 簿記研究所 (@sakuraisland6) October 31, 2022
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