【第20問】 直接原価計算(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】変動費のみで原価を計算する直接原価計算によって提供される情報は、利益計画や経営意思決定に役立ちます。では、直接原価計算についての次の記述のうち正しい考え方はどれか?

<直接原価計算は経営者の理解しやすい利益計算方法であり、CVP分析に必要な会計情報を提供します>

1.全部原価計算で分析できるので意味がない

2.固定費を調整して財務諸表を作成するので意味がない

3.部分的にしか原価を計算しないので意味がない

4.売上と利益が比例するため分析に役立つ

 

【解答・解説】直接原価計算では売上高と利益が比例する完成が成立するため将来の利益を見通すことができます。よって『売上と利益が比例するため分析に役立つ』が正解です。

【第19問】 別途積立金(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】企業は株主総会決議により繰越利益剰余金から任意に利益の積立を行うことがあり、このうち使途を限定しない積立金として別途積立金があります。この別途積立金に関する次の記述のうち正しい考え方はどれか?

<繰越利益剰余金から任意積立金に利益を振り替えることに意味があるのかの問題>

1.別途積立金と同額の預金を銀行に積み立てる必要がある

2.別途積立金に利益を振り替えた以上の意味はない

3.長らく続いてきたことで特に意味はない

4.別途積立金と同額の不特定資産が拘束されている状態

 

【解答・解説】繰越利益剰余金は処分を前提としていること、別途積立金の取り崩しには会社法の制限があることを踏まえると、繰越利益剰余金から別途積立金に利益を振り替えることは、『同額の不特定資産を拘束している』こととなり、社外に資金が流出することを制限していることを意味しています。

【第18問】 変動費に直接経費はあるのか?(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】直接原価計算は変動原価計算ともいわれます。この直接原価計算変動費は一般に直接材料費、直接労務費、変動製造間接費、変動販売費であると解説されますが、この変動費についての次の記述のうち正しいのはどれか?

<調査した範囲で直接経費に触れている書籍は皆無のため高難易度の問題>

1.変動費に直接経費がある

2.直接原価計算に直接経費はない

3.変動費に変動一般管理費がある

4.直接材料費、直接労務費、変動製造間接費・販売費のみ

 

【解答・解説】直接原価計算における直接とは直接費と間接費の直接ではありません。したがって、直接材料費・直接労務費だから変動費という意味とは異なります。 しかし直接材料費を変動費とすることに異論はないかと思います。操業度と比例して変動的だからです。 直接労務費は別に投稿してありますので参考にしてください。

直接原価計算では、製品とのかかわりにおける分類方法である直接費と間接費を、操業度とのかかわりで、変動費と固定費に分類する説明をしています。 直接費には材料費、労務費、経費があるのですから、直接経費がないわけがありません。したがって、『変動費に直接経費がある』が正解になります。

【第17問】 簿記上の取引(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】簿記とは「帳簿記録」から2文字とってつけられた名称で、企業の経済活動を記録するしくみをいいます。では、次のうち帳簿に記録する対象とはならない記述はどれか?

<簿記上の取引に該当しない記述を選択。簿記上の取引とは、資産、負債、資本、収益、費用に変動をもたらす事象をいう。>

1.営業終了後に営業用の車両を盗難される被害にあった

2.倉庫が火災のため焼失した

3.建物の賃貸借契約を締結した

4.店舗を賃借する契約を結び諸費用を現金で支払った

 

【解答・解説】1は車両が2は倉庫建物が3は現金が、それぞれ減少(資産の減少)していますので、簿記上の取引になります。3は契約しただけで、資産、負債、資本、収益、費用は増加減少(発生消滅)していないので簿記上の取引にはなりません。よって『建物の賃貸借契約を締結した』が正解です。

【第16問】 営業循環過程とは(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】正常営業循環基準とは、正常な営業取引過程にある資産・負債を流動資産・流動負債とする基準で1年基準より優先適用されます。では純粋に主たる営業目的遂行のための預金に付された利息(受取利息)は正常営業循環に含まれるか、次の記述のうち正しいのはどれか?

<営業循環の理解を問う>

1.正常な営業循環過程にはないものの含むこととされる

2.正常な営業循環過程にはないので含まれない

3.営業目的を遂行する営業循環過程にあるので含まれる

4.営業目的を遂行する営業循環過程にないので含まれない

 

【解答・解説】正常営業循環基準でいう営業循環とは、小売業であれば商品の仕入販売活動を、製造業であれば製造販売活動のそのものを指す。したがって、預金によって収益(ここでは受取利息)を得ることは企業の営業目的(営業循環過程)にはない。よって『営業目的を遂行する営業循環過程にないので含まれない』が正解。

 

【補足】簿記でいう営業循環はかなり範囲が狭く、例えば小売店で店舗建物を購入するとか、配送用トラックを購入するといった営業と密接にかかわているような簿記上の取引であっても営業循環には含まれません。したがって営業循環に何が含まれないのかと捉えるより、何が含まれるのかを理解することをおすすめします。

 

【第15問】 仮払金(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】内容や金額が確定していない支出額を借方に、後日確定した内容と金額に基づき該当する勘定科目に振り替えるため貸方に記入するのが、仮払金勘定です。では、決算までに確定できなかった旅費の仮払についての次の記述のうち正しいのはどれか?

<仮払金勘定の常識をアップデートする問題>

1.仮払金残高は残せないので雑損失に振り替える

2.残高はそのまま仮払金として貸借対照表に記載する

3.残高を仮払旅費と内容の分かるように貸借対照表に記載

4.特に決められてはいないため企業が任意に決める

 

【解答・解説】決算までに確定することのできなった旅費は仮払金のままとすることになっていますが、そのまま貸借対照表に表示することはできないため、仮払旅費として計上します。よって『残高を仮払旅費と内容の分かるように貸借対照表に記載』が正解です。

【第14問】 当座借越(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】当座借越の処理方法には一勘定制(当座勘定)とニ勘定制(当座預金勘定と当座借越勘定)があります。一勘定制とニ勘定制に関する次の記述のうち正しいのはどれか?

<実務に携わるためには必須の知識です。>

1.一勘定制は常に残高が分からなくても仕訳でき実務的

2.二勘定制は負債(当座借越)残高を把握でき実務的

3.一勘定制は決算の手間が増える場合があり実務的でない

4.二勘定制は決算の手間が増えることはないので実務的

 

【解答・解説】二勘定制で記帳するためには常に当座預金残高を把握する必要があり、実務的ではありません。一方、一勘定制は当座預金残高を把握しなくても仕訳することができるため実務的です。よって『一勘定制は常に残高が分からなくても仕訳でき実務的』が正解です。

【第13問】 英米式決算法(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】英米式決算法は英国、米国で採用されている決算法をいい、日本でも採用されている決算法です。では、この英米式決算法についての最も適切な記述は次のうちどれか?

<大陸式決算法(純大陸式と準大陸式の2種類)と英米式決算法の違いの理解を問う問題>

1.簿記の基本に忠実な記録方法を採用している

2.簿記の基本と異なる新しい記録方法を採用した

3.簿記の基本を発展させた記録方法を採用している

4.簿記の基本と異なる簡便な方法を採用している

 

【解答・解説】英米式決算法は、「仕訳帳を通して勘定記入する」という簿記のルールを決算において一部省略した記帳方法を採用しています。よって、『簿記の基本と異なる簡便な方法を採用している』が正解です。

【第12問】 諸口(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】簿記上の取引が発生したら仕訳帳に記入し、仕訳した勘定へ転記を行うことになっています。その際、複数の勘定科目の場合、勘定記入にあたって摘要欄に諸口と記入します。その意味についての次の記述のうち正しいものはどれか?

<諸口と記入する意味の理解度を高める問題>

1.諸口は相手勘定科目が複数あるという意味の勘定科目

2.諸口は相手勘定科目が複数あるという意味

3.特別な意味はない

4.昔からそうすることとなっているルールだから

 

【解答】『諸口は相手勘定科目が複数あるという意味』が正解です。

 

【補足】会計ソフトによっては諸口を勘定科目として取り扱っている場合がありますが、ここでは簿記の考え方についての問題です。

【第11問】 流動性配列法(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】例えば資産が増加したと抽象的に取引を記録するのでは具体性がないため、勘定に名前を付けた勘定科目を使って帳簿に記入します。では、貸借対照表に勘定科目を単に列挙せず流動と固定に区分し配列することについての次の記述のうち正しいものはどれか?<区分の意義は決算書分析に役立つ>

1.流動・固定資産、流動・固定負債の区分は強制ではない

2.明瞭性を高めることだけが目的で区分している

3.調達資金(負債)と投下資本(資産)の性質による区分

4.企業の一定時点の支払能力を評価できるように区分

 

【解答・解説】貸借対照表は一定時点の財政状態を明らかにするために作成されます。資産は換金性の高い順に、負債は支払い(又は返済)までの期間の短い順に配列する流動性配列法で貸借対諸表を作成することで、財政状態を明らかにするものです。よって『企業の一定時点の支払能力を評価できるように区分』が正解です。