【第10問】 現金の範囲(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】簿記では現金として取り扱う範囲に通貨(紙幣・硬貨)のほかに通貨代用証券(他人振出小切手、送金小切手など)も含まれます。では、他人振出小切手の振出日が受け取った日より先の日付(先日付小切手)の場合についての次の記述のうち正しいものはどれか?<レアですが簿記学習では大事>

1.受領日に借方に現金として仕訳する

2.受領日ではなく振出日を待って借方に現金と仕訳

3.受領日または振出日を任意に選んで借方現金と仕訳

4.受領日に借方に受取手形として仕訳する

 

【解答・解説】簿記で現金として取り扱う範囲はすぐに換金できる範囲に限られています。問題の先日付小切手は小切手の振出日が将来の日付になっており、実体として手形と変わらないため、現金としては扱えません。したがって、「受領日に借方に受取手形として仕訳する」が正解です。

【第9問】 減価償却の方法の変更(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】減価償却とは、有形固定資産の価値の減少分を償却することをいいます。では、減価償却の方法を見直すことで、利益の額が多くなることや少なくなることについて、次の記述のうち正しい考え方はどれか?<実際の価値減少と会計上どのように償却するかは別問題です>

1.正当な理由があれば認められる

2.正当な理由があっても認められない

3.正当な理由以前にそうした変更自体が認められていない

4.いつでも自由に変更することができる

 

【解答・解説】減価償却の方法の変更は会計方針の変更に該当し、正当な理由があれば変更することが可能ですので、『正当な理由があれば認められる』が正解です。

 

第8問 棚卸資産の評価方法の変更(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】棚卸資産の評価方法は、個別法、先入先出法、平均原価法、売価還元法が認められています。(棚卸資産の評価に関する会計基準)では、棚卸資産の評価方法を変更することによって、利益の額が多くなることや少なくなることについて、次の記述のうち正しい考え方はどれか?<後入先出法は廃止>

1.そもそもそうした行為は認められていない

2.一定のルールに従えば認められる

3.いつでも自由に変更することができる

4.取扱商品や会社の規模によって異なる

 

【解答・解説】棚卸資産の評価方法の変更は会計方針の変更に該当し、正当な理由があれば変更することが可能ですので、「一定のルールに従えば認められる」が正解です。

 

 

第7問 正常営業循環基準(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】固定資産とは、長期の使用を目的に保有するものや1年を超えて現金化・費用化される資産をいいます。では、商品代金として受け取った約束手形の手形期日が決算日の翌日から起算して400日後(常時同条件)である場合の次の記述のうち正しいものはどれか?<正常営業循環基準の本質を問う>

1.通常の取引条件によるので流動資産受取手形)とする

2.通常の取引条件とはいえ1年をこえているので固定資産

3.通常の取引条件とはいえ一般的ではないので固定資産

4.特に決まった方法はなく企業の任意で決める

 

【解答・解説】一般的に手形サイトしての400日は長い期間ですが、同社と取引先とでは常時同条件で取引されていることから、正常に営業循環しているため『通常の取引条件によるので流動資産受取手形)とする』が正解です。

 

第6問 棚卸資産の範囲(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】棚卸資産は、企業がその営業目的を達成するために所有する資産をいいます(棚卸資産の評価に関する会計基準)では、市場価格の変動により利益を得ることを目的として金を保有する場合の次の記述のうち正しいものを答えなさい。<同会計基準において棚卸資産の範囲は連続意見書第四を踏襲>

 

【解答・解説】棚卸資産の評価に関する会計基準において「活発な市場が存在することを前提として、棚卸資産保有者が単に市場価格の変動により利益を得ることを目的とするトレーディングを含む」としており、トレーディングには金を含むこととされております。したがって『取得原価を棚卸資産として計上する』が正解。ただし同会計基準において「トレーディング目的で保有する棚卸資産については、時価をもって貸借対照表価額」とするとありますので、決算においては時価で評価することになります。

第5問 3分法(twitter投稿再編集)

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】3分法とは、商品売買を、仕入勘定、売上勘定、繰越商品勘定を用いて記帳する方法です。この場合、決算時の下記の仕訳の意味を最も正しく指摘しているのは次のうちどれか?

【借方】   【貸方】

仕  入×× / 繰越商品××

繰越商品×× / 仕  入×× <繰越商品は貸借対照表で商品と表示>

1.繰越商品勘定残高が期首残高のままであるため

2.期末の棚卸金額を正しく示すようにするため

3.仕入勘定の残高を販売した商品の仕入原価とするため

4.決算において仕訳することになっているから

 

【解答・解説】3分法における仕入勘定は期中では仕入れた商品の取引を記録しているだけです。よって決算時これを販売した商品の仕入原価(=売上原価)を示すように修正する必要があります。そのための決算整理仕訳が問題文に示されており最も正しい記述は『仕入勘定の残高を販売した商品の仕入原価とするため』です。

第4問 棚卸資産の評価方法<twitter投稿再編集>

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】棚卸資産とは商品、製品、半製品、原材料、仕掛品等をいいます。(棚卸資産の評価に関する会計基準第3項)では、先入先出法により商品が実際に動いて(物の流れ)いる場合の当該企業の商品の評価方法について最も適切な記述は次のうちどれか?<帳簿上で商品の動きをどう評価するかを問う>

1.最終仕入原価法で評価することが好ましい

2.平均原価法など他の方法でも評価できる

3.物の流れと同じ先入先出法に評価方法が限定される

4.物の流れと同じ先入先出法に限定されず評価できる

 

【解答・解説】棚卸資産が実際にどのように動いているのか(物の流れの仮定といいます)と、それを企業が帳簿上で評価するのか(原価の流れの仮定といいます)は別問題になります。よって、”最も適切”な記述は『物の流れと同じ先入先出法に限定されず評価できる』になります。

第3問 勘定科目と表示科目<twitter投稿再編集>

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】預り金の内容を明確にする場合、源泉所得税所得税預り金勘定で、社会保険料社会保険料勘定で仕訳をします。では、この場合における貸借対照表での取り扱いに関する適切な記述は次のうちどれか?

<勘定科目と表示科目の違いを理解しているかを問う問題>

1.2つの勘定科目を組替仕訳で表示科目の預り金にする

2.それぞれ勘定科目として独立して表示

3.取引時に預り金勘定として仕訳しそのまま表示すべき

4.特に決まった方法はなく企業の任意で決めて表示

 

【解答・解説】勘定科目とは企業内部で取引を明確にするために使用されるもので、取引をより管理しやすい単位に勘定を細分化して取引を記録します。しかし外部に公表する貸借対照表損益計算書で使用する表示科目は省令で定められているため企業が任意に決めることはできません。よって『2つの勘定科目を組替仕訳で表示科目の預り金にする』が正解

第2問 小口現金<twitter投稿再編集>

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】小口現金は部門あるいは店舗ごとに管理する少額の現金のことをいいます。では取引の仲介によって得られた現金を小口現金で管理し次のように仕訳することの最も正しい考え方は次のうちどれか?

 【借方】  【貸方】

小口現金××/受取手数料××

<現金と小口現金の違いの理解度を問う問題>

1.【資産の増加/収益の発生】となっているため正しい

2.一般的には現金勘定で仕訳するものなので正しくない

3.小口現金は費用の支出目的であるため現金で管理し仕訳

4.上記の何れも適切ではない

 

【解答・解説】小口現金とは少額の支払い(支出)を管理するための現金であって、収入を管理する目的はありません。ここにいう収入とは企業外部から受け取る現金であって、小口現金に現金を補充する収入とは意味が異なります。よって最も正しいのは『小口現金は費用の支出目的であるため現金で管理し仕訳』になります。

第1問 本来の当期純利益とは<twitter投稿再編集>

 

問題文の構成は、 「簿記について理解を深める解説」 を冒頭に、それに関連する 「問題文」 と続き、最期に 「<>の部分に主にヒント」 を記述してあります。

【問題】精算表では損益計算書貸借対照表のそれぞれで当期純利益を計算します。では、当期純利益の正しい考え方は次のうちどれか?<当期純利益の理解度を問う問題だが、収益と費用の定義が正しくできていれば解ける問題>

1.損益計算書当期純利益が本来的である

2.損益計算書当期純利益が本来的である

3.どちらの当期純利益も本来的である

4.検証するためなので上記の何れの考え方も妥当ではない

 

【解答・解説】収益とは取引の結果として『資本が増加』する原因であり、費用とは取引の結果として『資本が減少』する原因をいいます。つまり当期純利益とは、一定期間の資本の増加から資本の減少を差し引いた残り(資本の増加>資本の減少)を指しており、本来の当期純利益貸借対照表に示されることになります。